交通事故後の通院
交通事故のとき、軽い接触事故を起こしたとします。
そのときは、痛みも感じず、また他に用事があったので、整形外科病院に行かなかったとします。相手の人は1万円ほど渡してそれで終わりにしてしまおうという人もいるようです。
しかし、交通事故の場合、事故の瞬間はなにも感じなくても、後日痛みが出てくることは珍しいことではありません。
そして、診断が遅れて、事故後の1-2週間後にあわてて整形外科病院や整骨院にいったとしても、事故とその痛みとの因果関係が証明できなくなり、本来もらえるべき慰謝料や治療費がもらえないこともあるのです。
そのようなことを避けるために、交通事故にあったら、たとえ痛みを感じなくても、遅くても3日以内には整形外科病院に行きましょう。
そして、体の痛みを感じるところについての診断が書かれた診断書をもらいます。そのときに相手の保険会社に連絡し、体の痛みを感じるので、病院に行くということを伝えましょう。
厄介な場合としては、一度診断してもらって痛みのある箇所を全部把握したとしても、その後一定時間経過後にさらに別の箇所が痛むことがあります。
この場合は、診断書を書いてもらった病院に行って、診断書を書き直してもらうか、保険会社との交渉して、新たに出てきた痛みも保険の対象としてもらうように交渉することになります。
診断書を書き直してもらうことが一番いいのですが、お医者さんによっては、それをいやがる人もいますし場合によっては断られることもあります。保険会社との交渉は、一般的には診断書の書き直しより難しいことが多いようです。
治療は整骨院ではなく整形外科病院でやりましょう
整骨院での治療は本来は治療として認められているのですが、保険会社によっては整骨院での治療は治療と認めないという場合もあるようです。
また、整骨院では等級認定を受けるための後遺障害診断書を書いてもらえません。そのため、整骨院だけに通っている場合は、痛みが残ったとしても、後遺障害の等級認定を受ける手続きができないのです。
かかりつけの整骨院があるとか、近所にあるとか、マッサージもしてくれるという理由で整形外科ではなく、整骨院に行くという人もいるかもしれませんが、その場合でも、定期的に整形外科病院に行って診断書を書いてもらったほうがいいでしょう。
定期的とは週に1回程度であればいいですが、それが難しければ月に1~2度は最低でも整形外科病院にいきましょう。
こうすることで、整骨院での治療が有効であることを診断書に書いてもらえますので、保険会社は整骨院での治療についても保険金を支払ってくれます。
繰り返しになりますが、とにかく、交通事故にあったら、そのときは痛みを感じなくても、すぐに整形外科病院にいきましょう。言うまでもないことですが、警察に行き、相手の連絡先とできれば保険会社も聞いておくようにすることです。